量子化制御

ここでは,量子化制御に関してmatlabコードを表示しつつ説明します。以下の2つの解説記事の内容に準拠しています。

信号品質を保つディジタル化技術: ノイズシェーピング量子化―II ―∆Σ変調器

信号品質を保つディジタル化技術: ノイズシェーピング量子化—IV —制御のための動的量子化器(2)

1.はじめに

アナログ信号をディジタル信号に変換する技術は様々な分野で使われる。ディジタル信号は,データの保存性や長距離伝送などの面で有用である。また、暗号化できるなどの利点も存在する。

アナログ信号をディジタル信号に変換する場合には、標本化と量子化が必要になる。標本化(サンプリング)は時間軸方向の離散化、量子化は値の離散化である。十分細かい分解能でそれぞれ標本化と量子化を行えばアナログ信号をほとんどディジタル信号として再現できる。一方、細かい分解能で捉えるとデータが膨大になることから、標本化、量子化をうまく行う必要が出てくる。また、量子化が重要なのはデータの削減が必要な場合だけではない。離散的な値しか取れないシステムでは信号を量子化せざるを得ない。液晶テレビの各素子では色の階調を連続的に表現する必要があるが、3つの色でできることはオンかオフのみである。オン時間とオフ時間を高速で切り替えうまく制御することで疑似的に色の階調表現をしている。

量子化制御では、量子化に起因する性能劣化(再現性の低下)を抑える目的で制御系設計を行う。

研究業績(学術論文誌のみ)
[17] 岡島寛,細江陽平,萩原朋道:許容平均ビットレート制約を満足する周期時変動的量子化器の構成,計測自動制御学会論文集,Vol. 54, No. 11, pp. 827-835(2018) j-stage

[16] H. Okajima, Y. Minami and N. Matsunaga:A Control Structure for Unilateral System with Communication Rate Constraint, SICE JCMSI, Vol. 11, No. 6, pp. 510-516(2018)j-stage

[15] H. Okajima, K. Sawada and N. Matsunaga:Dynamic Quantizer Design under Communication Rate Constraints, IEEE Transactions on Automatic Control, Vol.61, No.10, pp.3190-3196 (2016)

[14] G. Koutaki, H. Okajima, N. Matsunaga and K. Uchimura:Color Quantization and Optimization of Luminance for Digital Mirror Device–based Projector, IEEE transactions on Consumer Electronics, Vol.62, No.2, pp.103-110 (2016)

[13] 岡島寛,南裕樹,松永信智:ネットワーク化制御系に対する設計自由度の高い制御構造の提案,計測自動制御学会論文集 Vol.52, No.7, pp.393-400 (2015) j-stage

[12] 岡島寛,上瀧剛,松永信智,内村圭一:DLPプロジェクタに対する光量と画質制御のためのPWM幅設計,計測自動制御学会論文集,Vol.51, No.9, pp.645-654 (2015) j-stage

[11] H. Okajima, M. Honda, R. Yoshino and N. Matsunaga:A Design Method of Delta-Sigma Data Conversion System with Pre-Filter,SICE Journal of Control, Measurement, and System Integration Vol.8, No.2, pp.154-160 (2015) j-stage

[10] 鍋倉司樹,岡島寛,松永信智:プレフィルタとポストフィルタを含むAD/DA変換系の設計と音声信号圧縮系への適用,計測自動制御学会論文集,Vol.50, No.3, pp.295-302 (2014) j-stage

[9] 岡島寛,澤田賢治,海部静,松永信智:通信容量制約を満足する動的量子化器の出力可到達領域に基づいた性能改善,計測自動制御学会論文集,Vol.48,No.6, pp.359-361 (2012) j-stage

[8] 岡島寛,澤田賢治,松永信智,南裕樹:通信容量制約に基づくMIMO系に対する動的量子化器設計,電気学会論文誌C編,Vol.131,No.10, pp.1767-1774 (2011) j-stage

[7] 岡島寛,松永信智:AD/DA変換におけるプレフィルタとポストフィルタの二段階設計,計測自動制御学会論文集,Vol.47,No.4, pp.217-219 (2011) j-stage

[6] 岡島寛,澤田賢治,松永信智:通信容量制約に基づく動的量子化器の統合設計,計測自動制御学会論文集,Vol.47,No.2, pp.126-133 (2011) j-stage

[5] H. Okajima, N. Matsunaga and S. Kawaji:Design of Dynamic Quantizers for 2-DOF IMC and Its Application to the Temperature Control of a Heat Plate,SICE Journal of Control Measurement and System Integration,Vol.4,No.1, pp.77-82 (2011) j-stage

[4] 佐々野浩二,岡島寛,松永信智:非整数次PID制御系のメモリ制約下での実装手法の検討と熱板温度制御系による実機検証,システム制御情報学会論文誌,Vol.23,No.11,pp.257-264 (2010) j-stage

[3] 岡島寛,松永信智,澤田賢治:通信容量制約に基づく動的量子化器の量子化幅設計と性能解析,計測自動制御学会論文集,Vol.46,No.6,pp.327-335 (2010) j-stage

[2] 岡島寛,梅本達也,松永信智,川路茂保:むだ時間を有する2自由度IMCにおける動的量子化器の構成,計測自動制御学会論文集,Vol.46,No.3,pp.149-156 (2010) j-stage

[1] 岡島寛,松永信智,川路茂保:設計自由度を陽に含む動的量子化器,計測自動制御学会論文集,Vol.44,No.5,pp.458-460 (2008) j-stage

解説記事

[2] 岡島:信号品質を保つデジタル化技術:ノイズシェーピング量子化II 制御のための動的量子化器(2),システム/制御/情報,Vol.61,No.8,pp.347-352 (2017)

[1] 岡島,南:信号品質を保つデジタル化技術:ノイズシェーピング量子化II ΔΣ変調器,システム/制御/情報,Vol.61,No.4,pp.158-163 (2017)